2025年1月、広陵高校野球部で発覚した暴力・いじめ問題。
日本高野連は「厳重注意」、広島県高野連は「1か月の対外試合禁止」という処分を下しましたが、その内容に「軽すぎる」と批判が殺到しています。
さらに注目を集めたのが、広陵高校の校長であり広島県高野連副会長でもある堀正和氏の存在。
この“二重の立場”が、処分に忖度があったのでは?という疑惑を呼び、SNSでも炎上状態となっています。
この記事では、不祥事の詳細や処分の流れ、過去の事例との比較を通して、この疑惑の背景を徹底解説します。
広陵高校暴力事案の処分が軽すぎると批判殺到!
2025年1月、あの広陵高校野球部で暴力・いじめの事案が発覚しました。
内容は、部員の頬を叩く、腹部を押す、胸ぐらを掴む…といったもの。
加害者は4名。
学校は広島県高野連に報告し、日本高野連は「厳重注意」、県高野連は「1ヶ月の対外試合禁止」という処分を下しました。
…でも、この処分、夏の甲子園にはまったく影響なしなんです。
つまり、事実上は春の練習試合にちょっと出られないだけ。
案の定、SNSではこんな声が飛び交いました。
#365日ピンクシャツデー
— よっぱライデン@おハム🐹ラブ! (@jraiden1206) August 9, 2025
広陵高校野球部が試合に出続ける理由は、高野連の「厳重注意」という軽い処分と、学校の「いじめではない」との判断により、出場資格が維持されたため。
一刻も早く辞退するべきじゃあないかな~ pic.twitter.com/gSQgmvGI6D
広陵高校は1月に虚偽報告せずにちゃんと報告してりゃ夏をちゃんと迎えられてたんだろうな対外試合禁止期間の間に処分終わりそうやん笑笑高野連は基本甘いので処分軽いんですよ()広陵高校が叩かれない程度の処分を取るべきだったな
— 🍟 (@nozo_ryu0720) August 7, 2025
TBSの情報7daysニュースキャスター眺めてたら広陵高校の事件をめちゃめちゃ軽い紹介で済ませてて笑った
— カモくん@じんおわ系養分お嬢様 (@kamo_desuwa) August 9, 2025
そして、多くの人がモヤモヤした理由…。
それは、この“副会長”という立場にあった人物が、実は広陵高校の校長だったという事実です。
名前は――堀正和氏。
この肩書きの組み合わせが、今回の「軽すぎる処分」に影を落としているのではないか…そんな声まで出ているのです。
広島県高野連副会長は広陵高校の堀正和校長だった!
今回の件で注目されたのが、広島県高野連の副会長という肩書きを持つ人物――それが、広陵高校の校長・堀正和氏です。

堀氏は、もともと広陵高校で野球部の指導にも関わってきた経歴を持ち、その後は教育者として校内の運営や生徒指導に携わり、校長に就任。
現在は学校のトップとして日々の学校運営を行う一方、広島県高野連副会長という県内高校野球界の要職にも名を連ねています。

ここで押さえておきたいのが、この二つの役職の立場です。
- 学校長としての堀氏 → 部の不祥事を県高野連に報告する義務がある
- 県高野連副会長としての堀氏 → 学校からの報告を受け、処分方針の協議に関わる立場
つまり、報告する立場と、その報告を受けて判断する立場…この両方に同じ人物がいるわけです。
正直、「え、それって大丈夫なの?」って思っちゃうような微妙な構図ですよね。
こういう“二重のポジション”だからこそ、「軽すぎる処分だったんじゃないの?」と世間がモヤモヤするのも無理はありません。
高校野球の処分はどう決まる?その流れを解説
では高校野球の処分はどう決まるのかここでは順を追って解説していきます。
ステップ1:学校の対応と報告

まず、不祥事が起きたら、最初に動くのはその学校です。
関係者から話を聞いたり、事実関係を確認したりして、何が起こったのかをはっきりさせます。
その上で、問題の重さや再発防止のための対応を考えて、監督の謹慎や部活動の自粛など、学校独自の処分を決めるんです。
そして、その調査結果と決めた処分内容をまとめた報告書を、所属している県高野連に提出します。
今回の件だと、広陵高校の堀正和校長は、校長としてこの一連の調査を指揮し、報告書をチェックして、広島県高野連に提出するまでを担当した…という流れになります。
ステップ2:県高野連の審議と意見
次に、学校から報告を受けた県高野連が、その内容をチェックします。
ここでは、
「報告書の内容は事実に沿っているか?」
「処分の内容は妥当なのか?」
といったことを審議します。
場合によっては、学校に追加調査をお願いしたり、県高野連として独自の処分(たとえば対外試合禁止など)を科すこともあります。
そして大事なのがここ。
県高野連がまとめた報告書や意見は、そのまま全国大会の処分を決める日本高野連に送られるんです。
つまり、この段階の内容が最終判断に大きく影響する可能性があるわけですね。
今回のケースでは、広陵高校の堀正和校長は、校長としては報告する側でありながら、県高野連副会長としては審議に参加する側でもありました。
報告する立場とされる立場の両方に関わっていた…この構図こそ、世間がモヤモヤしている理由のひとつです。
ステップ3:日本高野連による最終決定
最後は、全国の高校野球を統括する日本高野連(日本高等学校野球連盟)が、最終的な処分を決めます。
ここで動くのは「審議委員会」。
学校や県高野連から送られてきた報告をもとに話し合い、特に甲子園など全国大会の出場に関わる場合は、ここで最終判断が下されます。
そしてポイントなのが、この審議は非公開で行われるということ。
さらに、過去の事例は参考にするものの、「この行為は何点減点」といった明確な基準は公表されていません。
つまり、処分は「学校」→「県高野連」→「日本高野連」という三段階で決まるわけですが、全国大会に関わる処分ほど、学校や県高野連からの報告内容が最終決定に大きく影響するんです。
忖度疑惑の真相は?残る“構造的モヤモヤ”
正直、忖度があったかどうかなんて証明はできません。
でも、処分の流れに利害関係者がしっかり関わってる構図を見たら…「これって本当に公平なの?」って思う人が出てくるのも無理ないですよね。
しかも、日本高野連の審議って非公開だし、処分を決める明確な基準も公表されていません。
この“見えない部分”があるからこそ、モヤモヤ感はさらに大きくなるわけです。
やっぱり必要なのは、処分の基準をハッキリさせて、審議のやり方ももっとオープンにすること。
じゃないと、同じような批判や疑惑って、また必ず出てくると思います。
とはいえ、証明はできなくても「軽すぎるかどうか」は過去の事例と比べれば見えてくる部分があります。
ここで、過去にあった似たような不祥事と、その処分内容を2つ紹介していきます。
過去の事例1:PL学園高校(大阪)
時期:2013年春
当時、名門として知られていたPL学園高校の野球部で、上級生が複数の部員に暴力をふるっていたことが発覚しました。
内容は練習中や部室内での殴打など、明らかに許されない行為。
この事案を受け、日本高野連は対外試合禁止6か月という処分を決定。
この期間に夏の甲子園予選が含まれていたため、PL学園は出場すらできなくなりました。
つまり、処分によって実質的にその年の“夏”を丸ごと失う結果になったわけです。
暴力の悪質さと名門校という注目度もあり、当時は全国的に大きく報じられました。
過去の事例2:神戸弘陵高校(兵庫)
時期:1992年春の選抜大会
神戸弘陵高校野球部で、部内の暴力事件が発覚しました。
当時すでに春のセンバツ出場が決定していたにもかかわらず、学校側は自ら大会への出場辞退を決断。
この判断は「大会直前の辞退」という異例の対応として、大きな話題になりました。
結果的に、神戸弘陵はその年の選抜大会に出られず、出場予定だった選手たちは大舞台に立つ機会を失いました。
ある意味、学校自らが重いペナルティを科したケースとも言え、暴力問題に対する毅然とした姿勢として評価する声もありました。
まとめ
今回の広陵高校の「1か月の対外試合禁止」って、過去の事例と比べるとやっぱり軽いんですよね。
PL学園は暴力問題で6か月間も試合に出られず、夏の甲子園予選すら戦えませんでした。
神戸弘陵なんて、出場が決まっていた春のセンバツを自ら辞退するという、超重い判断をしています。
こうして並べると、「広陵の処分って軽すぎじゃない?」という声が出るのも納得です。
忖度があったかどうかは分かりませんが、利害関係が絡む構造や、審議のやり方が見えないままだと、同じようなモヤモヤはこれからも繰り返されそうです。



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